こんにちは。「どっちなんだい」運営者のどっちなんだ郎です。
スーパーの味噌売り場に行くと、本当にいろんな種類があって迷いますよね。
特に「麦味噌と米味噌、どっちが良いんだろう?」って思ったことありませんか?
なんとなくいつも「米味噌」を選んでいるけど、九州や四国出身の友人から「麦味噌の味噌汁が一番!」なんて聞くと、俄然気になってきます。
普段なんとなく選んでいる米味噌と、九州などでよく見かける麦味噌。
この二つの基本的な違いは、発酵に使われる「麹(こうじ)」が米麹か麦麹か、という点にあります。
この麹の違いが、味や香りはもちろん、栄養や健康効果への期待にも大きな差を生んでいるみたいなんです。
米味噌の定番の甘みもいいですが、麦味噌特有の香ばしさやあっさりした味わいも気になります。
調べてみると、中には塩分が低めなものもあるとか、美容に良いのはこっち、生活習慣病予防に注目ならあっち、なんていう情報も…
この記事では、麦味噌と米味噌、それぞれの特徴を徹底的に調べてみました。
味の違いから、生活習慣病予防や美容といった健康面、さらには豆味噌との違いや「合わせみそ」という最強の選択肢まで。
この記事を読めば、あなたが今買うべき味噌がどっちなのか、スッキリわかるかなと思います。
- 米味噌と麦味噌の基本的な違い
- 味や香りがどう違うのか
- 栄養と健康効果(美容・生活習慣病)の比較
- それぞれの味噌に合う料理と使い分け
麦味噌と米味噌 どっちが良い? まずは基本の違い

さて、まずは麦味噌と米味噌の「基本的な違い」から見ていきましょう。
この二つ、パッと見は似ているものもありますが、実は原料からして明確に違います。
どっちが良いかを知るための、最初のステップですね。この違いが、味から栄養まで、すべての差を生み出しているんです。
麹の違いが味の違い
味噌の基本的な材料は「大豆」「塩」「麹」です。シンプルですよね。
この「麹」の原料が何であるかが、味噌の種類を決める最大のポイントになります。
- 米味噌(こめみそ):大豆 + 塩 + 米麹お米から作った麹を使用。全国的に最も広く生産・消費されていて、私たちに一番馴染み深いタイプです。
- 麦味噌(むぎみそ):大豆 + 塩 + 麦麹大麦から作った麹を使用。主に九州、四国、中国地方で愛用されています。
米味噌は、その名の通り「米麹」を使います。
熟成期間や麹の量(専門用語で「麹歩合(こうじぶあい)」と言います。
大豆に対する麹の割合ですね)によって、京都の西京味噌のような甘い「白味噌」から、信州味噌のような「淡色味噌」、仙台味噌のような辛口の「赤味噌」まで、本当にバリエーションが豊かです。
一方、麦味噌は「麦麹」を使います。
これは主に九州や四国、中国地方で愛されているタイプで、昔、年貢として「米」を納めなければならなかった時代に、農家の人たちが自家消費用(年貢に取られない「麦」)で作ったのが始まりとも言われているようです。
「田舎味噌」なんて呼ばれることもあるそうで、どこか素朴で力強いイメージがありますね。
ちなみに「豆味噌」とは?もう一つ、有名なのが「豆味噌」です。これは愛知県の八丁味噌などが有名ですね。
豆味噌は、米も麦も使わず、大豆そのものから麹(豆麹)を作り、大豆と塩だけで長期間(1年~3年も!)熟成させます。
そのため、色は非常に濃く、味は濃厚な旨味と独特の渋み、苦味があるのが特徴です。
これもまた、米・麦とは全く違う個性を持っています。
味と香りの違いを比較

麹が違えば、当然、味も香りもまったく変わってきます。ここが一番わかりやすい違いかもしれません。
米味噌:万人に愛される「まろやかさ」
米味噌の特徴は、やっぱり「お米特有のまろやかな甘さ」と、しっかりとしたコクですね。味噌汁にした時に「ほっとする」と感じる、あの丸みのある優しい味わいです。
香りは比較的穏やかで、クセが少ない。
だからこそ、どんな具材や料理にも馴染む「万能選手」なんだと思います。
麦味噌:個性が光る「芳醇な香り」
対して麦味噌の最大の特徴は、「大麦由来の芳醇(ほうじゅん)な香り」です。
麦茶や麦チョコをイメージしてもらうと分かりやすいかもですが、麦って、それ自体がすごく香ばしい穀物ですよね。その香りが発酵・熟成を経て、さらに深く、食欲をそそる良い香りになっているんです。
味わいは、米味噌の「まろやかな甘さ」とはちょっと違って、「すっきりとした甘さ」で、口当たりが「さらっと」しているのが特徴です。
これは、麦味噌がよく作られる九州や四国といった暖かい地域で、「夏でも飲みやすいように」「暑い時期でもスッと喉を通るように」と、気候に合わせて好まれてきた「気候適応型」の味わいとも言えるようです。
面白いですよね。
麦味噌の味は「好き嫌いが分かれる」?米味噌の「まろやかさ」に慣れていると、麦味噌の独特の「芳醇な香り」と「すっきりした甘さ」を、最初は新鮮、あるいは「ちょっとクセがあるかも?」と感じるかもしれません。
でも、その個性にハマると「もう麦味噌じゃないと物足りない!」というファンが多いのも事実です。かくいう私も、豚汁でその魅力に気づいてしまいました(笑)
栄養と健康効果の違い
さあ、ここが「どっちなんだい」的に一番気になるポイントかもしれません。
健康面で見るなら、どっちが良いんでしょうか?
まず大前提として、味噌は(米・麦・豆どれも)発酵食品として非常に優秀です。
発酵の過程で、原料の大豆タンパクが分解されて、体に吸収されやすいアミノ酸やペプチドに変わります。
これらの成分には、血圧やコレステロールの上昇を抑える働きや、抗がん作用などが期待できると言われています。
また、二日酔いの軽減に役立つコリンという成分も含まれていたりします。味噌は日本のスーパーフードですね。
その上で、米と麦、それぞれの「麹」に由来する固有のメリットがあるんです。これが面白い!
美容の米・生活習慣病ケアで注目の麦

ここからは、米味噌と麦味噌それぞれの「得意分野」として語られることが多いポイントを紹介します。
あくまで「そうした研究や見方がある」というレベルで、参考として読んでもらえればと思います。
【米味噌】美容・美肌をサポートしたい人に
米味噌は、美容面を意識する方からよく注目されるタイプです。
米麹に含まれる成分には、肌の「セラミド」(細胞間脂質)を増やす働きをサポートする可能性がある、という研究があります。
セラミドは、肌の水分を保ち、外部の刺激から守る「バリア機能」の主役とも言える成分。これが減ると乾燥肌や敏感肌の原因になります。
また、一部の試験では、
-
米麹の割合が高い味噌や味噌汁を一定期間摂取したグループで
-
頬のシミ(メラニン)指標がわずかに改善したり、肌の水分量が増加した
といった結果が報告されているものもあります。
もちろん、対象人数や条件が限られた研究ですし、「どんな米味噌でも必ず同じ結果になる」という意味ではありません。ただ、
「米麹が多めの味噌・味噌汁は、肌コンディションをサポートする可能性がある」
くらいに捉えておくと、日々の一杯がちょっと楽しくなるかなと思います。
美容を意識するなら、米麹の割合が高めの米味噌を選んでみるのも一つの方法です。
【麦味噌】生活習慣病ケアを意識する人からの注目
一方、麦味噌は、コレステロールや血糖値など生活習慣病ケアを意識している人から注目されることが増えているタイプです。
鍵になるのが、麦味噌の原料である「大麦」に豊富に含まれる大麦β-グルカン(水溶性食物繊維の一種)。大麦β-グルカンは、他の穀物にはあまり見られない特徴的な成分で、一般的には
-
血中コレステロール値の低下
-
食後血糖値の上昇を緩やかにする
といった作用が期待できるとして、多くの大麦製品が機能性表示食品として届け出をしています。
麦味噌にも大麦由来の成分が含まれているため、
「大麦β-グルカンを含んだ味噌を取り入れたいなら、麦味噌が候補になる」
と言えます。ただし、
-
実際にどれくらいβ-グルカンが残っているかは製品によって差がある
-
生活習慣病そのものの予防や治療を保証するものではない
という点は押さえておく必要があります。
ざっくりまとめると、
-
肌コンディションや美容を意識するなら → 米麹多めの米味噌に注目
-
コレステロールや血糖が気になり始めた人は → 大麦由来の成分を含む麦味噌も選択肢
といった「得意分野の違い」として捉えると分かりやすいかなと思います。
塩分が低いのはどっち?
味噌汁って毎日飲むものだけに、塩分が気になりますよね。
「味噌は塩分が高い」と昔から思われがちですが、最近の研究では「味噌汁を毎日飲んでも血圧は上がりにくい」「むしろ味噌の成分が血圧を下げる方向に働く」というデータもあるくらい、食塩そのものを摂るのとは塩の影響が違うみたいです。
とはいえ、絶対的な塩分量は気になるところ。これ、実は「麦味噌のほうが塩分が低い傾向にある」ようです。
これは麦味噌が、米味噌に比べて「麹歩合(麹の割合)」が高く、熟成期間が短い傾向にあるため、少ない塩分でも甘みを強く感じやすく、保存性も確保できるからだと言われています。
とある味噌販売サイトの製品サンプル(100gあたり)を比較したデータを見てみましょう。
| 栄養成分 | 米味噌 (例) | 麦味噌 (例) | 差異 (麦味噌の視点) |
|---|---|---|---|
| エネルギー (kcal) | 192 kcal | 186 kcal | – 6 kcal (やや低い) |
| たんぱく質 (g) | 9.3 g | 10.6 g | + 1.3 g (高い) |
| 脂質 (g) | 3.7 g | 3.7 g | 差異なし |
| 炭水化物 (g) | 30.4 g | 27.5 g | – 2.9 g (低い) |
| 食塩相当量 (g) | 7.96 g | 6.6 g | – 1.36 g (明確に低い) |
もちろん、これはあくまで一例です。米味噌にも素晴らしい減塩タイプはたくさんあります。
でも、麦味噌には「低塩分」「高たんぱく」「低炭水化物(糖質)」で、さらに「β-グルカン(食物繊維)」も摂れるという、現代の健康志向にピッタリなポテンシャルを秘めている可能性がある、と言えそうです。これは注目ですよね。
栄養成分・健康効果に関するご注意この記事で紹介した栄養成分の比較は、あくまで特定製品の一例です。
製品によって成分値は大きく異なりますので、購入の際は必ずパッケージの栄養成分表示を確認してください。
また、健康効果についても特定の病気の予防や治療を保証するものではありません。体調に不安がある方や治療中の方は、必ず医師や管理栄養士にご相談ください。
麦味噌と米味噌 どっちが良いか 使い方で決める

さて、基本の違いと健康面の違いが分かってきました。
次は「じゃあ、料理で使うならどっちが良いの?」という視点で比較してみましょう。
せっかくなら、それぞれの個性を活かして、一番美味しく使い分けたいですよね。ここが一番楽しいところかもしれません。
料理での使い分けと相性
米味噌と麦味噌、それぞれ得意な料理、つまり「輝ける場所」が違います。
米味噌 = 万能なベース調味料
米味噌は、良くも悪くも「クセがない」のが最大の特徴です。
香りが穏やかで、味わいもまろやかなので、あらゆる料理の味を支えるベースとして機能します。
- 定番の味噌汁:豆腐、わかめ、なめこ、油揚げなど、具材の繊細な風味を邪魔しません。
- サバの味噌煮:魚の臭みを抑えつつ、コクと旨味をしっかり加えてくれます。
- 豚なすピーマン味噌炒め:定番の炒め物も、米味噌なら味付けがビシッと決まります。
- 隠し味として:そのクセのなさが、乳製品(チーズや牛乳、豆乳)と非常に良くなじみます。グラタンやクラムチャウダー、豆乳スープの隠し味に少し加えると、一気にコクと深みが出ます。
- 味噌漬け:きゅうりや豚バラなど、素材の味を活かしつつ風味を付けられます。
まさに「一家に一個あると安心する」万能選手。和食だけでなく、洋風や中華の隠し味にも使える汎用性の高さが魅力です。
麦味噌 = 香りと甘さを活かす専門家
麦味噌は、あの「芳醇な香り」と「すっきりした甘さ」が主役です。
この強い個性を隠すのではなく、むしろ前面に活かす料理で、米味噌では出せない圧巻の美味しさを発揮します。
- 豚汁(特におすすめ!):これは後で詳しく解説します。
- 具だくさんの味噌汁:特に大根、かぶ、人参、ごぼうなどの根菜類と相性抜群です。野菜の甘みと麦味噌の甘みが調和して、非常に満足感のある一杯になります。
- 甘めの味噌炒め:回鍋肉(ホイコーロー)のように、甘さが決め手になる炒め物に最適です。
- タレやソースとして:その甘さと香りを活かして、「酢味噌」や、マヨネーズと合わせた「ディップソース」、「にんにく味噌」などにすると絶品です。
麦味噌は、それ自体が「香味野菜」や「甘味料」のような役割も果たす「フィーチャー調味料(主役級の調味料)」と言えるかもしれません。
料理のレベルを一段階引き上げる専門家、という感じですね。
豚汁に合うのはどっち?

これはもう、声を大にして言いたいんですが、豚汁にはぜひ一度、麦味噌を試してみてほしいです。
もちろん、いつもの米味噌で作る豚汁も定番で、安心する美味しさです。私も大好きです。
でも、麦味噌で作ると、世界が変わるかもしれません(大げさじゃなく)。
麦の甘い香りと、豚肉の脂の旨味、そしてゴボウや人参といった根菜の土の香りが、口の中で見事に一体になるんです。
米味噌だと「コクはあるけど、ちょっと重いかも」と感じる時でも、麦味噌はコクがあるのに後味が「さらっと」しているので、不思議と飽きずに食べられてしまいます。
「いつもの豚汁を、ちょっとお店レベルのごちそうにランクアップさせたいな」と思ったら、ぜひ麦味噌を使ってみてください。これはもう、麦味噌が明確に有利かな、と私は思います。
アレルギーの心配は?
米味噌には「米」、麦味噌には「麦」が麹の原料として使われています。アレルギーを持っている方にとっては、とても心配な点ですよね。
発酵でアレルゲンは減るが「ゼロ」ではない
いくつかの研究では、
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味噌の発酵・熟成の過程で
-
麹菌が出す酵素によって、米や麦などのアレルゲンたんぱく質が分解され
-
アレルギーを起こしにくくなる可能性がある
と報告されています。そうしたことから、味噌を「天然の脱アレルゲン食品」と呼ぶ表現も見かけます。
ただし、ここは非常に重要で、
「アレルゲンが減る可能性がある」=「すべての人にとって安全」ではありません。
-
研究で使われた条件や味噌の種類は限られている
-
どの程度分解されるかは製品や熟成期間によって違う
-
何より、アレルギー反応には強い個人差がある
といった点を考える必要があります。
この記事では、
「発酵によってアレルゲンが減る可能性がある、という研究報告がある」
というレベルで紹介しておき、「だから安心して食べられる」とは決して言わないのが適切だと思っています。
アレルギーに関する最重要注意事項
重篤な米アレルギーや麦アレルギー(※小麦アレルギーとは別のものです)をお持ちの方は、この記事の情報だけでご自身の判断で摂取せず、必ずかかりつけの医師に相談してください。
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その日の体調
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摂取量
-
体質
によって反応は全く変わります。安全第一でいきましょう。
麦味噌のグルテンは?
「麦」と聞くと、特に「グルテンフリー」を意識している方は「グルテンは大丈夫?」と気になりますよね。私も気になって調べました。
食品としての「グルテン」と医学的な「グルテン」
まず、麦味噌の原料は主に「大麦」です。
食品科学的には、
-
私たちがパン作りなどでイメージする「グルテン」は
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小麦に含まれる「グリアジン」と「グルテニン」という2種類のタンパク質が
-
水を加えてこねることで網目状に形成する組織のこと
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と説明されます。この意味では、
-
大麦の主要なたんぱく質は「ホルデイン」や「グルテリン」で
-
小麦のような強いグルテン組織は「ほとんど形成されない」
とされることが多いです。
しかし、医学的な文脈(特にセリアック病)では、
小麦だけでなく「大麦」や「ライ麦」のタンパク質も、まとめて「グルテン(グルテン関連タンパク質)」として避けるべき対象
とされています。海外のガイドラインでも、「セリアック病の人は小麦・大麦・ライ麦を基本的に避ける」と明記されています。
セリアック病や重度のグルテン関連疾患がある場合
そのため、
-
セリアック病
-
重度のグルテン関連疾患
がある方に関しては、
「麦味噌は大麦由来なので、基本的には避ける」
というのが安全側の考え方です。
「グルテンフリー」と表示されている食品の中には、「大麦由来の成分を含まない」ことを条件にしているものもありますが、日本では表示基準や製造工程が商品ごとに異なります。判断が難しいケースも多いため、
-
セリアック病などで厳格な制限が必要な方は、自己判断で麦味噌を選ばず
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医師や管理栄養士と相談のうえで
-
小麦・大麦・ライ麦を使っていない味噌(例:原料が大豆と米の米味噌)
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かつ「グルテンフリー」等の表示があるもの
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を選ぶ方が安心です。
「グルテン不耐症レベルなら問題ない可能性が高い」
といった一般論は、個人差が大きすぎて断言できません。少しでも不安がある場合は、必ず専門家に相談してください。
あわせ味噌という選択肢

ここまで「米 vs 麦」で徹底的に比較してきましたが、実は「どっちか一つ」を選ぶ必要は無いんです。
その答えが「あわせ味噌」です。
これは、米味噌と麦味噌(あるいは豆味噌)を2種類以上ブレンドした味噌のこと。スーパーでも「合わせ」として売られていますし、もちろん自宅でブレンドしてもOKです。むしろ、自宅でブレンドするのが最強かもしれません。
あわせ味噌の最強メリット
- 米味噌の「コクやまろやかさ、万能性」
- 麦味噌の「芳醇な香りやすっきりした甘さ」
- (豆味噌の「濃厚な旨味」)
このすべての「良いとこ取り」ができるんです。
「麦味噌の香りは大好きだけど、ちょっと甘すぎるな…」と感じたら、辛口の米味噌と合わせる。
「いつもの米味噌の味噌汁に、少し香りのアクセントが欲しいな」と思ったら、麦味噌を少し足す。こんな風に、自分好みの完璧な味に調整できます。
自宅で美味しく合わせるコツは、「できるだけタイプの違う味噌(例:甘口の麦味噌+辛口の米味噌)」を合わせること。
そして、別々の味噌をお椀で溶くのではなく、あらかじめタッパーなどの保存容器でブレンドして、1日ほど寝かせると風味がなじんで、さらに美味しくなるそうですよ。
「A vs B」で悩むのではなく、「A + B」で両方のメリットを享受する。
米味噌と麦味噌、両方買っておいて、その日の気分や料理によって使い分けたり、合わせたりするのが、一番賢くて豊かな使い方かもしれませんね。
結論: 麦味噌と米味噌 どっちが良いかは目的次第
さて、本当に長くなりましたが、ついに結論です。「麦味噌と米味噌、どっちが良いか?」
その答えは、やはり「あなたが味噌に何を求めるか、その目的次第」となります。
どちらが「絶対的に良い」ということはありません。
あなたの今の健康状態や、食べたい料理、好みの味によって、「あなたにとっての良い味噌」は変わってきます。これまでの情報を、最終決定マトリクスとしてまとめてみました。
| あなたの最優先事項 | 「良い」のはこっち | その理由 |
|---|---|---|
| 美容・肌コンディション | 米味噌 | 米麹成分のセラミド増加・シミ減少効果が研究されているから。 |
| コレステロール・血糖値 | 麦味噌 | 麦特有の「大麦$\beta$-グルカン」の効果が期待できるから。 |
| 塩分・糖質の管理 | 麦味噌 (傾向) | (製品によるが)低塩分・低炭水化物・高たんぱくの傾向があるから。 |
| 豊かな香り・すっきりした甘さ | 麦味噌 | 麦麹由来の「芳醇な香り」と「さらっとした甘さ」が特徴だから。 |
| 慣れ親しんだ安心感・万能性 | 米味噌 | 全国普及率No.1。クセがなく、和洋中どんな料理にも合うから。 |
| 豚汁や根菜の美味しさ追求 | 麦味噌 | 麦の甘さと香りが、豚肉や根菜の旨味を最大化するから。 |
どうでしょうか。こうして見ると、本当に「得意分野」がくっきり分かれていますよね。
私としての最終的なおすすめは、
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健康や数値を意識するときは、麦味噌も選択肢に入れる
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いつもの料理のベースには、クセの少ない米味噌を常備する
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豚汁や今日はちょっと贅沢したい日は、麦味噌 or 合わせ味噌で楽しむ
というように、「どっちか一方に決めてしまう」のではなく、両方の特徴を理解して賢く使い分けることです。
まずは一度、スーパーで麦味噌も手に取ってみて、米味噌との「合わせ味噌」から試してみてはいかがでしょうか。
両方をキッチンに並べて、その日の気分で「今日はどっち?」って選ぶのも、なんだか料理上級者っぽくて楽しいと思いますよ。
あなたの食卓が、この記事をきっかけに、もっと豊かで美味しくなれば幸いです。
